今年の季候の切り換えが非常に明快です。7月16日から17日への梅雨から夏、9月22日から23日への夏から秋への切り換えも見事なものでした。10月に入ってから、昼間はまだ暑さが残っていますが、朝夕めっきり涼しくなりました。
皆さん、風邪など引かないようにお互いに注意しましょう。



 今月は職業奉仕月間&米山月間です。詳しいことは、「ロータリーの友」と「Governor's Monthly Letter」の今月号をお読みください。
 私が昨日の卓話で話をさせていただいたのは、少し職業奉仕に因んで次のような話材でした。
 私も小さな企業を営んでいますが、企業はなんといっても人です。常日頃から社員とともに成長したいと願っていますが、なかなか人を育成していくのは難しいです。人はほめなければ育たないと言われていますが、私はほめるのが苦手で、こちらがほめているのに、相手にそうは受け取ってもらえない場合が往々にしてあります。やはり、ほめ方に問題があるようです。
 そこで、『才能ではなく努力をほめる』という記事が目にとまりました。

【才能ではなく努力をほめる】

 「才能をほめると人の能力は下がり、努力をほめると人の能力は上がる。」
 スタンフォード大学の心理学者、キャロル・ドゥエックは、こう述べています。
とても興味深いルールだと思います。

 そのルールを証明する為に以下の実験をしたそうです。

1)生徒群にある10問のテストをしてもらい、成績が同じになるように二つのグループに分ける
2)A組の生徒には、才能をほめることを徹底して行う。
「8問正解よ。頭がいいのね。」と
3)B組の生徒には、努力をほめることを徹底して行う。
「8問正解よ。がんばったのね。」と

4)両組の生徒に次に取り組む問題を選ばせるという実験を行った。
A組の生徒は、新しい問題にチャレンジするのを避ける傾向があり、B組の生徒の9割は新しい問題にチャレンジすることを選択した。
A組の生徒は新しい学びを放棄し、B組の生徒は学ぶチャンスを逃さなかった

5)次に両組の生徒に難しい問題を出してどのような反応をするかの実験を行った。
A組の生徒は自信をなくし、自分はちっとも頭が良くないと思うようになった。
B組の生徒は「もっとがんばらなくっちゃ」と考えた。
解けないことを失敗だとは思わず、自分の頭が悪いからだとも考えなかった

6)難問を正解した両組の生徒に問題を解くことが楽しいいかどうかと質問した。
A組の生徒は、自分が頭がよいという評価が崩壊に瀕している際に楽しいと思えるはずがないという反応を示し、B組の正解者は全員が楽しいと答えた

7)難問が出題された後の様々な出題に対してどちらが良い成績をとるかという実験を行った。
点数が高いのはB組。A組の生徒はやさしいい問題が出されても成績は回復しなかった。
スタート時より成績は悪くなってしまった。
B組の生徒のできはどんどん良くなった。難問に挑戦したことでスキルが向上した

8)最後に提出させたレポートの自身の点数欄に、A組の生徒の4割が点数を高めに偽って書いていた。

 キャロル・ドゥエック教授はこの実験を以下のように総括しています。

 「子どもに『あなたは頭が良い』と言ってしまうと、その子は自分を賢く見せようとして愚かなふるまいに出るようになる。

我々はそんなことを望んで『頭が良い』『優秀』『才能がある』とほめるわけではない。
子どもからチャレンジ精神を奪い、成功への道を閉ざしてしまおうなんて、そんなつもりは毛頭ない。
けれども、実際にそういう結果につながる危険をはらんでいるのである。」

(「やればできる!」の研究、キャロル・ドゥエック著、今西康子訳、草思社刊)

 この実験と事例は子どもを対象にしたものですが、大人でも同じことだと思います。社員の努力を見つけてほめてみましょう。


ご連絡事項

※ 石丸ガバナーノミニーの地区代表幹事に中右会員の就任が例会で発表されました。これから石丸体制の組閣が始まっていきます。神戸南ロータリークラブを活性化していくためにも、全員でサポートしていきましょう。

※ 10月2日(土)に、地区の新世代危機管理のついての研究会が開催されて、会長・幹事・新世代委員長が出席して受講してきました。「危機管理マニュアル」と「危機管理規定2010年度版」がクラブ事務局に保管してあります。

by 唐変木